奈良の社会保険労務士『もりかわ社労士事務所』就業規則作成・変更、是正勧告対応、パート・高齢者雇用 奈良の社会保険労務士「もりかわ社労士事務所」 〜トピックス〜
派遣先の使用者責任認定で実質的に偽装請負を認定 
請負会社の指示で働いていた男性が製缶工場で転落死したのは安全対策の不備が原因として、遺族が製缶会社と請負会社に賠償金を求めた訴訟の判決で、東京地裁は、「製缶会社に実質的な使用従属関係があった」と認め、二社に約5100万円の賠償を命じた。(2/14日経新聞より引用)

本来の請負契約に基づく業務で労働者災害が発生した場合は、その使用者責任(安全配慮義務)は請負会社のみが負います。請負会社の指揮命令の下、請負会社の機材や施設で業務をすることとなるからです。

しかし、昨今騒がれている偽装請負状態の場合は、請負会社の労働者が実質的に派遣労働者のようなかたちで労働していることとなるために、指揮命令をしている部分での使用者責任は請負業務委託元(実質的派遣先)が負わなければならないはずです。

今回の判決は委託元会社の使用者責任を認めたため、結果的にその労働形態が派遣労働(つまり偽装請負)であったことを認定したことになるのだと思います。

今後の偽装請負の認定について、大きな意味をもつ判決になるのかもしれません。
セブンイレブン 店長に残業代支払いへ
マクドナルドの判決を受けて、セブンイレブンが直営店の店長に残業代を支払うようにするそうです。

早くも判決の影響が出てきました。

ただ、マクドナルドの店長とセブンイレブンの店長はどうもその位置づけがかなり違うようです。

マクドナルドの店長は、それなりの人事監督権があって、収入もそこそこありますが、セブンイレブンは同じ監督者の位置づけでも、入社2年目程度の将来のフランチャイズ店オーナー候補が多いらしいです。

セブンイレブンの場合は直接経営に与える影響が少ないので、監督署に目を付けられない内に(マスコミが取り上げている内に)素早い対応をアピールしたのかもしれません。(私見です)

他の外食産業にも少なからず影響を与えることになると思います。
マクドナルド店長 勝訴
マクドナルドの店長が未払いの残業代を支払うよう訴えていた裁判で、店長側が勝訴しました。

労働基準法では、労使協定を結んだ場合は原則週40時間を超える労働をさせることができ、その時間外労働分に対しては割増して賃金を支払うよう義務付けています。

ところが、労働基準法41条では、以下のような者はそのような割増賃金を支払う必要はない、と規定しています。

その者とは、「監督若しくは管理の地位にある者」です。

要は、マクドナルド側は、店舗の店長はその「管理監督者」にあたるから残業代は不要だと主張し、店長側は店舗内のわずかな権限しか与えられておらず、しかも残業代を補うほどの特別な手当ももらっていないから、店長は「管理監督者」にあたらず、過去の未払い残業代を支払え、と訴えていたわけです。

今回の判決では、管理監督者を「経営者と一体的立場で労働時間の枠を超えてもやむを得ない重要な権限を持ち、賃金が優遇されている者」と判断しました。

そして、店長にそのような権限はなく、賃金面でも優遇されていない、ということで店長側の勝訴となったわけです。

先日も紳士服販売のコナカで同様の争いがあり、こちらの方はコナカが解決金を支払うことで和解したようです。

マクドナルドは控訴する方針だそうです。

今までの人件費体系が根本的に変わることになるので、争う理由もわからなくはないですが、マクドナルドの店長の劣悪な労働条件は過去にもよく指摘されていました。

最近業績が上がってきているようですが、それがこのような一部の労働者の犠牲の上に成り立っているものであれば、本末転倒です。

これは外食や量販店チェーンだけの問題ではなく、一般企業でも同様に考えていかなくてはならない問題だと思います。

ねんきん特別便 窓口対応規定見直し
社会保険庁が「ねんきん特別便」の窓口相談に関して、対応規定を見直すと発表したそうです。

本来年末から現在まで発送されている「ねんきん特別便」は、記録もれがある可能性が高い人に送られています。

ただ、なりすましを防止する、という理由で、特別便には記録もれ期間等の記載は一切なく、窓口に訪れた人に対しても、今までは、記録に関する情報は社保事務所側から提供してはならない、と対応規定を定めていたわけです。

例えば勤め先企業の最初の1文字や所在地、勤務期間などの情報です。

年末から今までのの間に社保事務所へ行ったにもかかわらず、どうしても過去を思い出せず、そのままになっている人は、ぜひまた出向くべきだと思います。

ねんきん特別便 反応は7%
昨年末からねんきん特別便が記録もれの可能性が高い人あてに発送されています。

すでに48万人に発送済みだそうですが、この中で記録訂正の手続きを申し出た人は、わずか7%しかいないらしいです。(1/8現在)

正月をはさんでいますし、今は混んでいるから後で行こう、との意識も働いているのかもしれませんが、この人たちは手続きをすれば年金額が増える可能性の非常に高い人たちですから、なるべく早く手続をした方がいいと思います。

あと、やはり特別便が届いても何のことかわからない高齢の方などもいらっしゃると思うので、社会保険庁もワイドショーにまかす(?)のではなく、TVCMや新聞広告等を積極的におこなうべきだと思います。

申請主義にこだわるのならば、せめてそれくらいはやるべきだと思うのですが。
派遣労働 規制緩和見送り
労働政策審議会(厚生労働大臣の諮問機関)は25日、派遣労働に関する中間報告をまとめ、規制緩和の早期実施の見送りを決めました。派遣労働力を効率的に活用したいという企業や、規制改革会議の要望は退けられました。厚生労働省は規制緩和を盛り込んだ労働者派遣法改正案の2008年通常国会への提出を断念します。一方で、日雇い派遣は規制を強化する方針を正式に決定しました。
(12/26 日経新聞より引用)

現在の労働者派遣法には多くの規制が設けられています。
例えば、派遣労働者の受け入れ企業が採用前に直接面接する「事前面接」の禁止や、派遣労働者を一定期間以上雇うと、派遣先企業が直接雇い入れを申し出なければならない「直接雇用義務」などです。この不自由さを経営者サイドが嫌い、その要望を受けて政府も規制緩和に動きましたが、「ワーキングプア」と呼ばれる問題の表面化や民主党の参議院躍進などを受けて、労働者サイドの反対意見が勢いを増す形で、今回の見送りとなったようです。

一方、大手派遣会社の不祥事などが影響し、日雇い派遣に関しては規制を強めることになるようです。

通常の派遣労働にせよ、日雇い派遣にせよ、働き方の多様化の中で一つの選択肢として広く浸透していますので、労使双方が納得のいく議論をしていただきたいものです。
ねんきん特別便 第1弾発送
社会保険庁は基礎年金番号に未統合の「宙に浮いた年金記録」の持ち主に送る「ねんきん特別便」の発送を17日に始めます。まず17日に30万通、第2弾となる25日と26日には18万通を送り、年内には合計で48万通を発送する計画です。特別便を受け取った人は、社会保険事務所に出向き、宙に浮いた記録がないかどうか確認する必要があります。(12/17日経新聞より引用)

この「ねんきん特別便」は、年金受給者と現役加入者のすべてに対し、来年10月までのおよそ1年をかけて届けるものですが、今回発送されるのは、社保庁の調査により、宙に浮いた年金記録の対象者と思われる人に送られるものです。この記録漏れの可能性がある方々への特別便の発送は、来年3月までに行われる予定となっています。この発送分には、封筒の表面にも中に入っている書類にも「あなたの加入記録に漏れがある可能性がある」と印刷してありますが、たとえば、「昭和○年から○年まで××会社に勤めて厚生年金に入っていませんでしたか」などと具体的に指摘してくれるわけではありません。したがって、来年3月までにこの特別便が届いた方は、記載されている加入記録をよく見て、少しでも気付くことがあれば同封してある「照会票」に記入して送り返すことが大事です。照会票に書き込む内容は完璧でなくても良いので、確認の手がかりとなりそうな情報はできるだけ記入した方がよいと思います。また、社保庁に登録されている住所と現住所が異なれば、特別便が届かないケースもあります。現在勤めている方は、会社の総務などの窓口に確認するのも手です。
労働契約法成立 最低賃金法も改正
臨時国会に上程されていた労働契約法案と最低賃金法改正案が参院本会議で可決、成立しました。12月5日付の官報にて公布されています。

労働契約法は、判例などに基づき労働関係ルールを明文化したもので、近年増加傾向になる個別労働紛争の抑制に役立てることが狙いです。労働条件の最低基準を定めた労働基準法とこの労働契約法が両輪となって、労働環境改善を進め、労働者の保護を図ることになっています。今まで明文規定がなく、判例法理で判断されていたものが法律化されたわけで、労働法体系としては大きな前進といえるのでしょうが、成立の過程で多くの項目が削除されたり先送りされていますので、今後の改正による内容の充実化が望まれます。

改正最低賃金法は、地域最低賃金額の水準決定にあたり、生活保護との整合性を考慮するほか、地域最低賃金の不払いに係わる罰金上限額を現行の2万円から50万円と、25倍に引き上げました。

労働契約法は、公布日から3ヵ月以内の施行とされているため、平成20年3月1日の施行が予想されます。改正最賃法の施行は、公布日から1年以内です。
「消えた厚生年金」給付特例法成立
給与から年金保険料を天引きされていたのに、企業が社会保険庁に納めなかったため年金が受け取れない「消えた厚生年金」の救済法案が12日に成立しました。19日にも公布、施行されます。企業の事務処理ミスや横領が原因で、社保庁に納付記録がない人が救済されます。(12/13日経新聞より引用)

事務処理ミスはともかく(これもあってはなりませんが)、従業員が負担した保険料を会社が横領するなど許せないことです。保険料は会社と従業員で折半ですが、従業員には厚生年金に加入していると偽って、保険料を徴収しそれを会社経費として使用していたということです。被害者である従業員は何の非もありませんので救済されて当然ですが、横領した企業を徹底的に追及すべきですね。ただ、倒産していたりして徴収できないケースは出てくるでしょうね。納得のいかない話しです。
社会保障カード 年金・医療・介護をまず対象
厚生労働省は2011年度を目処に導入を目指す「社会保障カード」の対象範囲を当面は「年金・医療・介護」に限る方針を固めました。各制度の個人情報を統一して管理する「社会保障番号」の導入は、検討課題として先送りします。カードは1人1枚発行し年金手帳や健康保険証、介護保険証の役割を持たせます。当初は雇用保険も対象とする考えでしたが、導入時の事務負担を軽減するため見送ります。(12/4 日経新聞より引用)

年金、医療、介護、雇用、4つの社会保障制度が個人にそれぞれ割り当てている番号を統一し、「社会保障番号」として一元管理をすることは、やはり難しかったようですね。利用者や我々手続き代行者にとっては、番号が統一されていた方が利便性が高まりますが、一方セキュリティー上すべての情報が一気に流出することにもつながりかねません。セキュリティー面の危険性を重視したのでしょう。

もっとも、番号は統一しなかったのはわかるとしても、雇用保険の一元化が見送られたのは残念です。事務負担の軽減だけではないほかの理由があるのではないかと思うのは私だけでしょうか。
法定障害者雇用率の算定基準見直しへ
厚生労働省は来年の通常国会で障害者雇用促進法を改正し、企業が雇用しなければならない障害者の割合を示す「法定雇用率」の算定基準を緩和します。現在は基本的にフルタイムの労働者を雇った場合しか算定対象になりませんが、パートでも法定雇用率に算入できるようにします。(11/28日経新聞より引用)

障害者雇用促進法により、企業は1.8%の障害者雇用率を達成するよう義務づけられていますが、現状40%強の企業が達成できていないのが実状です。
今回は、週の労働時間が20時間以上30時間未満のパート社員も法定障害者雇用率の算定基準に加えるようにする改正で、障害者の方が社会に進出できる機会をよりいっそう増やすことになる、という意味で意義があると思います。
ねんきん特別便の詳細発表
社会保険庁は16日、基礎年金番号に未統合の約5000万件の「宙に浮いた年金記録」の該当者と思われる人に贈る「ねんきん特別便」の詳細を発表しました。加入履歴のほかに「照会票」を添付し、記録漏れの可能性がある加入期間や制度を書き込んで郵送すれば、社保庁側の「浮いた記録」と結びつきます。ただ、社保庁が統合できる可能性が高いと判断した記録の詳細については特別便には明記しません。(11/17 日経新聞より引用)

なぜ、記録漏れの可能性があると調査で判明した情報を一切記載しないのでしょうか。理解に苦しみます。そもそもこの「宙に浮いた年金記録」がなぜここまで大量に、そして長期間にわたって発生していたのかを考えると、「申請主義」にこだわるのもいい加減にして欲しい、という気持ちです。12月中旬から順次発送が開始されるようですが、これはもう一波乱あるような気がします。
国民年金基金 未払い9億円
国民年金基金連合会などは15日、国民年金の給付額を上乗せする国民年金基金制度で未払いが9月末時点で約9億円あったと発表しました。年金を受給できる権利を持つ本人からの請求がないのが原因と説明しています。件数は4500件程度に達します。(11/16 日経新聞より引用)

国民年金基金でも未払いがあるようです。国民年金基金は、自営業者などが国民年金の給付に上積みするために自らの意思で加入して、掛け金を支払うものです。したがって、知らず知らずの内に加入していて本人も気付いていないことが多い厚生年金基金に比べると、受給申請の漏れは少ないように思いますが、それでもこれだけの金額、件数となっているわけです。自己責任と言ってしまえばそれまでですが、公的年金である以上、やはり加入者や受給権取得者への案内や通知を徹底するべきだと思います。
パートタイム労働者、先進国で急増
パートタイム労働者が先進国で増え続けているそうです。企業のコスト意識の高まりやワークシェアリングの広がりが背景にあると言えそうです。

パート労働者の割合が最も高いのは、オランダの35.7%で、日本は3番目に高い25.8%です。オランダと日本はパート労働者の割合がともに高いのですが、その中身はかなり違うようです。オランダはワークシェアリングの意識が強く、パート労働者も正規労働者とほぼ同じ待遇が受けられますが、日本はご存じの通り、同じような仕事をしていても賃金や各種待遇の格差はかなり開きがあるのが実態です。

その待遇格差の解消を目的のひとつとした、改正パートタイム労働法が来年4月より施行されます。ただ、正規社員と同待遇を義務付けられるパート労働者のハードルがかなり高いなど、オランダのような実態に近づくのはまだまだ先のような気がします。

改正パートタイム労働法の具体的な対応方法等でご相談がある方は、お気軽にご連絡下さい。
残業時間の許容範囲
人材紹介大手リクルートエージェントの調査によれば、10ー20代の労働者が30代より残業に対して厳しい見方をしていることがわかりました。ひと月あたりの許容できる残業時間を聞いたところ、30代では「31時間〜50時間」が44%で最も多かったのに対し、10ー20代は「30時間まで」が42%で最多でした。(11/3 日経新聞より引用)

30歳を超えると既婚率が高くなり、住宅ローンや教育費の負担が重くなることにも関係があるのでしょうが、若者の価値観・意識の変化も多分にあるのではないのでしょうか。
残業はなければそれに越したことはないと思いますが、中小企業では特になかなか難しい問題です。ただ、あまり残業時間が長いと、上記の結果でもわかりますようにモチベーションの低下を招きますし、さらにうつ病などの精神障害を起こす危険性もあります。経営者は残業代の問題だけではなく、社員の意識・健康に今まで以上に配慮しなければならない時代になってしまいました。
中小企業の雇用減が顕著に 9月失業率が悪化
総務省が10月30日に発表した9月の完全失業率は4.0%ととなり、半年ぶりの4%台になりました。雇用者の減少が顕著なのは中小企業で、従業員30人未満の企業の雇用者数は36万人減で、4ヵ月連続前年割れとなり、30人以上500人未満の企業も2ヵ月連続で前年割れとなりました。大企業の雇用者数は増えており、2極化が進んでいると言えそうです。やはり世間で言われている一部の大企業の好調が、市場全体にまで行き渡っていない、ということのようです。以前の好景気時のような、日本経済、企業全体がすべて底上げされて活況となる、ということはもうないのかもしれません。
マンション住み込み管理人の残業代 最高裁が一部認める
最高裁が19日にマンション住み込み管理人の時間外労働に関する判断を示しました。所定労働時間は9:00〜18:00とされていたものの、実際は朝7:00の管理人室の点灯と22:00の消灯が義務付けられていて、住民対応もしていたため、早朝および深夜の時間外労働を認めるよう訴えていたものです。また、住み込みでの労働という特殊性ゆえに、勤務時間中の犬の散歩や通院に関しても労働時間に含めるよう合わせて訴えていたようです。高裁判決では、早朝深夜の時間外労働を認めた上で、住み込み業務は日常生活と一体化しているため、通院や犬の散歩も長時間でなければ労働時間であると認めましたが、今回の上告審では通院や犬の散歩の部分は私的行為であり労働時間とは認められませんでした。
基本的に会社の指揮命令下にあれば労働時間とする、という従来の最高裁判例を踏襲する判断であり、マンション管理会社や同様の業務に従事している労働者に影響を与えそうな判決と言えそうです。
厚生年金未加入9万7000事業所に増加
本来厚生年金の加入の義務があるにもかかわらず、未加入のままで保険料を支払っていない企業が2007年3月末時点で約97000事業所あることが社会保険庁の調査で明らかになりました。前年同期より約34000件増加し、1年で約1.5倍となりました。
厚生年金にはすべての法人事業所、または従業員が5人以上の個人事業所に加入義務があります。中小企業にとって厚生年金や健康保険(基本的に厚生年金と健康保険はセットで加入となる)の保険料負担は重いものがありますので、経営者の気持ちもわからないことはないのですが、従業員の将来の年金給付が減ってしまうことや、人手不足の中厚生年金にも加入していない企業に果たして有能な人材が入社してくれるのかを考えれば、やはりきちんと加入すべきだと思います。
パワハラで初の労災認定
男性営業マンが自殺したのは上司の暴言などパワーハラスメントによるうつ病が原因だとして、男性の妻が静岡労働基準監督署に労災認定するよう求めた訴訟の判決で、東京地裁の渡辺弘裁判長は15日、暴言と男性のうつ病発症や自殺との因果関係を認め、労災の不支給処分を取り消しました。パワハラによる自殺に労災を認めた判決は初めてです。(10/16日経新聞より引用)

セクハラほど報道されないので目立ちませんが、日本の企業ではこのパワハラで苦しんでいる人も多いようです。今回の判決の認定内容をみても、「存在が目障り」「お願いだから消えてくれ」など、人を人とも思わないあまりにひどい暴言の連続で、苦しんだ末の自殺だったようです。この判決後、裁判に至る前の行政審判制度でパワハラでの労災適用が認められました。労働行政の見直しにつながることを期待します。
日本版401kの現状
日本経済新聞社と格付投資情報センターは全国の有力企業などを対象に実施した「日本企業年金実態調査」をまとめました。採用している企業年金制度は日本版401kが25.8%でもっとも多く、56.5%の企業が新たに採用したい企業年金に401kを挙げています。(10/14 日経新聞より引用)
調査対象が大企業ということもあるのでしょうが、日本企業において確定拠出年金が支持を集めている現状が伺えます。日本版401kが普及していけば、転職時に自己の年金資産を持ち運んで運用を継続していける可能性が高くなるため、加入する社員にとってメリットのある話しではありますが、一方でこんな報道もありました。
確定拠出年金(日本版401k)を導入している企業の社員の3人に1人が制度を理解していないーー。確定拠出年金協会が実施したアンケート調査でこのような結果があきらかになりました。調査によれば、自社社員が「確定拠出年金の制度自体をあまり理解していない」との回答が32.7%にのぼり、「制度を全く理解していない」との回答も3%程度ありました。社員の引退後の生活を左右する可能性がある確定拠出年金の理解が進んでいない現状が浮き彫りになりました。(10/12 日経新聞より要約抜粋)
ポータビリティ(年金資産の持ち運び)が可能なことや、自身で運用商品を選択できることによる積立資産拡大の可能性があること等の401kのメリットも、社員自身が制度を理解できていないと意味がありません。企業も制度導入時等に社員研修を当然実施していることと思いますが、継続的な制度説明、啓蒙活動が必要だと思います。
高齢者継続雇用 企業の9割が導入
厚生労働省が12日に発表した2007年の就労条件総合調査によりますと、定年を迎えた高年齢社員を再雇用したり、定年を延長する等の継続雇用制度を設けた企業が9割を突破したそうです。これは2006年4月に高年齢者雇用対策法が改正施行され、60歳を超える社員にも就労の機会を与えることが義務付けられたからでしょう。
中身を見てみますと、いったん退職し、給与・勤務内容等を見直して再雇用する制度が66.7%と圧倒的に多く、そののまま勤務を延長する制度は12.6%、両制度ともあるという企業は10.9%となっています。やはり、給与を大幅に下げることができる再雇用制度の方が導入しやすいようです。(これは大幅に給与を下げたとしても、逆に下げることによって公的助成金が個人に給付されたり、年金が停止されなかったりすることも理由のひとつです)
もちろん、再雇用制度でも全員が再雇用されるわけではなく「健康に問題がないこと」等の基準を満たす必要がある、という制度にしている企業が多いです。景気回復が地方の中小企業の隅々にまで行き渡っていない現状では、大企業のような体制が取れていないのはやむを得ないことだと思います。もちろん法令遵守は必須なので、行政が用意している中小企業への経過措置などを最大限活用するようにしなければなりませんが。
確定拠出年金、運用漏れ8万人 連絡先不明2万人
企業年金の一種である確定拠出年金(日本版401k、256万人)で、運用されないまま放置されている8万人分の年金資産のうち、住所が不明で持ち主と連絡が取れないものが2万人分程度にのぼることが6日、わかった。厚生労働省は企業の説明や本人の理解の不十分さが主な原因とみており、資産の移行手続きの周知を企業などに徹底するよう求める。(10/7 asahai.com より引用)

確定拠出年金(日本版401k)は、将来の退職金の積立不足の心配がなくなるため、会社側にとってはありがたい制度かもしれませんが、一方で社員側にとっては上記記事のように本人の知らない間に塩漬け状態になってしまう恐れがあり、全体でみると一長一短ある制度です。現行の制度では不十分な点も多々あり、一方的にこの401kをお勧めするわけではありませんが、今後個人の投資意識も変わってくると思いますし、企業の効率的な事業運営のためにも必要な制度であると思います。ただ、使い勝手をよくするための制度改正と加入者の意識改革が必要ではありますが、、、 
監督指導によるサービス残業の是正結果 H18年度約227億円
厚生労働省は、5日、平成18年4月から平成19年3月までの1年間に、全国の労働基準監督署が割増賃金の支払について労働基準法違反として是正を指導した事案のうち、1企業当たり100万円以上の割増賃金が支払われた事案の状況を、以下の通りまとめました。是正企業数は1,679企業、対象労働者数は182,561人、支払われた割増賃金の合計額は2271,485万円です。企業平均では1,353万円、労働者平均では12万円です。企業数では製造業、対象労働者数では商業、支払われた割増賃金額では金融・広告業が最も多くなっています。
1企業での最高支払額は、
123,100万円(金融・広告業)で、次いで87,287万円(金融・広告業)、46,960万円(製造業)の順となっています。(厚労省HPより)

学生障害者無年金訴訟 原告5人の敗訴確定
学生時代に重い障害を負った元学生5人が、当時任意加入だった国民年金の未加入を理由に障害基礎年金を支給しないのは違憲だとして、国に不支給処分取り消しと損害賠償を求めた訴訟の上告審判決で、最高裁第二小法廷は28日、国の責任を認めず、元学生側の上告を棄却しました。元学生側の敗訴が確定しました。
原告側は「学生の国民年金加入を任意とする制度を国が放置したため、学生時代に事故に遭い、無年金になった障害者が不利益を受けた」などと主張。国には不作為の責任があると訴えていました。

(日経新聞 9/29)
8月の完全失業率3.8% 前月比0.2ポイント悪化
総務省が28日発表した8月の完全失業率(季節調整値)は、前月より0.2ポイント高い3.8%で、昨年9月以来の悪化となった。厚生労働省が発表した8月の有効求人倍率(同)も前月を0.01ポイント下回る1.06倍で、4月以降改善が続いていたが悪化に転じた。総務省は失業率の悪化について「これまで就職をあきらめていた人が新たに職探しに出ているためで、雇用情勢の悪化とはみていない」としている。

(asahi.com 9/28)
バイク便 厚労省が「労働者」の見解 労災適用可能に
自転車やバイクで書類などを運ぶメッセンジャー(バイク便運転者)について、厚生労働省は27日、「労働者性がある」とする見解をまとめ、全国の労働局に通達を出す方針を決めました。メッセンジャーは、会社と運送請負契約を結ぶ個人事業主として働いているケースがほとんどのため、事故にあった際に労災保険も適用されていません。企業の間では、一般事務の仕事でも個人請負契約が広がっており、今回の通達はそうした状況にも影響を及ぼしそうです。
 厚労省は、メッセンジャーについて、事務所や集合時間などがあることから(1)時間的・場所的な拘束を受け仕事の依頼を拒否できない(2)業務のやり方に指揮監督が行われている(3)勤務日、勤務時間が指定され、出勤簿で管理されている(拘束性がある)
−−などと認定。「労働者性がある」と判断しました。

(毎日新聞 9/28)
社会保障カード4分野(年金、医療、介護、雇用)1枚 
厚生労働省は27日、年金や医療など社会保障の履歴を一元管理する「社会保障カード」の導入を議論する有識者検討会の初会合を開きました。年金や医療、介護、雇用の4つの制度の被保険者証を1枚のICカードに統一することで合意。将来は健康診断の結果などの医療情報も閲覧できるようにすることでも一致しました。12月に基本構想をまとめ、2011年度をメドに導入します。
今後の焦点は4つの社会保障制度が個人にそれぞれ割り当てている番号の統一。同日の会合では意見がまとまりませんでした。セキュリティー面の問題もあります。情報管理が甘いと膨大な情報が一気に流出するおそれがあります。検討会は官庁などの情報管理を担当する「内閣官房情報セキュリティセンター」と協力し、セキュリティを強化する方向で協議します。

(日経新聞 9/28)
給与遅配などでNOVA提訴へ
英会話教室の講師などが加盟する労働組合ゼネラルユニオン(大阪市)は27日、英会話教室最大手のNOVAが賃金遅配を繰り返しており、「労働基準法違反に当たる」として労働基準監督署に訴えます。NOVAの非本陣従業員給与は7月支払分から、外国人講師は9月支払分で遅配が発生しているとしています。

(日経新聞 9/27)
ヤマト運輸にサービス残業是正勧告
宅配便最大手のヤマト運輸(本社:東京都)が大阪市内の集配センター2カ所で、運転手にサービス残業させたとして、大阪南労働基準監督署から労働基準法違反で是正勧告を受けていたことが23日分かりました。また、関西支社全体を対象に労働実態を調査した上で、10月末までに報告書を提出するよう指導を受けました。同社は勧告に従い、運転手約40人分の未払い分を確認して支給します。
ヤマト運輸は、運転手が携帯端末の電源を入れた時刻を出勤に、携帯端末の電源を切った時刻を退勤としています。しかし、同労基署が7月、大阪市内の集配センター2カ所を立ち入り調査したところ、運転手が端末の電源を入れる前や切った後も作業をしていたそうです。


(日経新聞 9/24)
転職で収入増 最高の35.3%
雇用情勢の改善を受け、転職者の賃金上昇が鮮明となってきました。総務省の労働力調査によると、今年4ー6月期に転職し、前職より収入が増えた人は124万人と前年同期比で5万人増えました。転職者全体に占める比率は35.3%と過去最高を更新しました。企業の人手不足が広がり労働需給が引き締まる中、賃金上昇の動きが若年層から中堅層にも波及してきました。転職市場が拡大し、平均賃金の押し上げ要因になる可能性もあります。


(日経新聞 9/18)
高齢者の総人口比 最高の21%
総務省が16日発表した推計人口(15日現在)によると、65歳以上の高齢者の人口は2744万人(前年2657万人)となりました。総人口に占める割合も前年比0.7%増の21.5%となり、人数も比率も過去最高を記録しました。
2006年の労働力調査では、高齢者の就業人口が510万人と初めて500万人を上回りました。農林業以外の高齢就業者が勤める企業の従業者規模(官公庁除く)は、「1ー29人」の零細企業が60.9%を占めています。


(日経新聞 9/17)
医療・介護負担 合計に上限 厚労省 来春から
厚生労働省は医療と介護保険の両方を利用する世帯の自己負担が重くなりすぎないよう、合計額に上限額を設ける新制度の詳細をまとめました。新たに導入するのは「高額医療・高額介護合算制度」で、2008年4月から実施します。
負担限度額を年齢や所得に応じて7段階で設定し、69歳以下で現役並み所得がある世帯は年126万円、75歳以上の人がいる一般所得世帯では56万円、最も年齢が高く所得が少ない世帯は年19万円に抑えます。

(日経新聞 9/11)
出産後、原則1年以内の育児休業再取得可能に 厚労省検討
厚生労働省は育児休業制度を柔軟に利用できるよう制度改正の検討に入ります。従業員が早めに職場復帰しても、本人が希望すれば原則1年以内なら再び育児休業をとれるようにします。
育児休業は子供が生まれたあと原則1年間、休むことができる制度。育児を受け持つ配偶者が亡くなるなどの「特別な事情」がない限り、期間内に繰り上げて育児休業を終わらせると休業期間が残っていても再びとることはできない。厚労省は「特別な事情」の条件を大幅に緩和し育児休業制度の柔軟性を高めることにしました。原則1年間の育児休業の期間は変えないが、の祖間に個人的な理由で繰り返し育児休業をとれるようにします。

(日経新聞 9/9)
最低賃金引き上げ 時給、奈良667円(11円アップ)大阪731円(19円アップ)に
厚生労働省は7日、都道府県別の最低賃金の決定状況を発表しました。全国平均では時給14円の引き上げで、労使が参加する中央最低賃金審議会が示した引き上げ幅の目安に沿う形となりました。
最低賃金は中央最低賃金審議会目安を決め、この目安を手がかりに各都道府県の審議会が地域別の最低賃金額を決めます。労使からの異議申し立てを受け付けた上で、10月中旬から下旬に新しい最低賃金へと切り替えます。政府は最低賃金法の改正案を臨時国会で成立させ、来年度以降にさらなる最低賃金引き上げを目指します。

(日経新聞 9/8)
子育て休暇、誕生日や運動会に アサヒビール
アサヒビールは子供の誕生日や運動会などのために休暇を取れる「子育て休暇」を導入しました。中学校入学前の子供を持つ社員が対象で、子供が1人の場合は年5日、2人以上の場合は年10日まで休めます。新制度は9月1日付で新設しました。子供が3歳未満なら有給、3歳以上なら無給で休暇を取れます。育児・介護休業法では、未就学児の病気・けがの看護を目的とする休暇の取得を認めています。アサヒビールは要件を育児全体に広げ、社員の子育てを後押しします。
管理監督者から店長全員を外す コナカ、労基署指導で
紳士服専門店大手のコナカは4日、約330人の店長全員を管理監督者から外すことを決めました。仕事上の裁量権などを十分に与えられていない店長も全て管理職にしていたとして、労働基準監督署から6月に是正勧告を受けたことに対応した措置です。→関連トピックスはこちら
コナカの店長は1日8時間の法定労働時間が適用され、残業代を求めることができるようになります。

(日経新聞 9/5)
障害年金不支給 社保庁側が敗訴 判断見直し迫る内容
両方の股関節に人工関節を入れた岡山県の主婦が、国民年金障害基礎年金の不支給処分を不服として処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁(定塚誠裁判長)は31日、処分を取り消す判決を言い渡しました。支給基準を画一的にとらえて支給しなかった社会保険庁に対し、生活実態に見合う判断を迫る内容で、同種のケースにも影響する可能性があります。
 判決によると、主婦は両変形性股関節症と診断され、03年4月までに両方の股関節に人工関節を入れる手術を受けました。
 足に人工関節を入れた人の場合、片足の三つの関節のうち二つ以上に障害があると年約80万円の年金を受けられます。しかし、主婦の場合は現在も補助用具なしで座ったり階段の上り下りをしたりすることができない状態にもかかわらず、片足に1カ所だったため、支給の対象となりませんでした。
 判決は片足、両足といった基準を画一的にとらえず、「立ち上がる」「階段を上る」などの日常動作の不自由さで見て、主婦の障害を「両足機能に相当程度の障害を残すもの」と判断。不支給処分を取り消しました。
 社保庁は「内容を詳細に検討して控訴するか決めたい」としています。

asahi.com  9/1
妊産婦 無料検診倍増へ
舛添要一厚生労働相は31日、母親や胎児の健康状況を診断する無料の妊産婦検診について「何とか10回くらいまではできるようにしたい」と述べ、現在の5回から10回程度まで増やす方針を表明しました。少子化傾向に歯止めをかけるため妊産婦への支援を強化します。


(日経新聞 9/1)
失業率改善3.6%改善 9年5ヶ月ぶり低水準
総務省が8月31日発表した7月の完全失業率(季節調整値)は3.6%と前月比0.1ポイント低下し、雇用情勢が一段と改善しました。
完全失業率の改善は2ヶ月連続で、1998年2月以来、9年5ヶ月ぶりの低い水準。女性や若年層の完全失業率の低下が目立ちます。厚生労働省が同日発表した7月の有効求人倍率(同)は前月と同じ1.07倍。厚労省は雇用情勢の判断を2年2ヶ月ぶりに上方修正しました。


(日経新聞 8/31)
TBC個人情報流出 二審も約3万円支払命令
エステティックサロン、TBCHPに入力した約5万人分の個人情報が流出したとして、被害を受けた男女14人が同社に損害賠償を求めた訴訟の訴訟新判決で、東京高裁は28日、1人あたり35千円から22千円を支払うよう命じた一審・東京地裁判決を支持し、双方の控訴を棄却する判決を言い渡しました。

1人あたり35千円の賠償金は、個人情報の流出をめぐる判決では過去最高額です。


(PSRネットワーク 8/29)
正社員への転換 奨励金で後押し
厚生労働省は08年度から、契約社員や期間工ら有期雇用の労働者を正社員として採用した中小企業に対する奨励金制度を設けます。1企業当たり最大135万円を支給し、初年度で約5000人の正社員化を目指しています。

 対象は、一定の経験年数があったり技能を習得したりした有期雇用の労働者を、正社員に転換することなどを就業規則で定めた中小企業です。1人を正社員にすると35万円を支給し、その後2年以内に3〜10人を正社員化すると、1人につき10万円を支給します。


(asahi.com 8/30)
仕事と家庭 両立後押し
仕事と家庭生活とを両立する会社員を増やすため、厚生労働省は2008年度から従業員が働く時間を柔軟に設定できる労働時間制度を設けた中小企業に、新たな助成金を支給する方針を固めました。「1日8時間」にとらわれず育児中などでも働きやすい労働時間制度を金銭面で後押しし、「仕事と生活の調和(ワークライフバランス)」普及を目指します。助成金の額は1社あたり100万円前後で検討中。中小企業は助成金を受け取れば従業員の労働時間を減らしたぶん、派遣社員やパートを雇いやすくなります。

(日経新聞 8/27)
6人に1人「副業経験」
会社員の6人に1人が社会人になってから副業を経験していることが、人材紹介大手インテリジェンスの調査でわかりました。一般企業の多くは副業を禁止していますが、社会人になってから副業・アルバイトを経験した人は全体の17.1%にのぼります。現在の年収に満足している人の12.6%、逆に満足していないとする人の20.8%が副業経験ありと答えました。職種は試験監督や引っ越しなど1日限りのアルバイトが大半ですが、音楽・美術活動やIT機器操作の講師など、趣味や技術を生かすケースもあります。調査は20ー40代を中心とする会社員1000人を対象に実施されました。

(日経新聞 8/26)
70歳まで雇用、後押し 1社40万ー200万円助成
厚生労働省は少子高齢化に伴う労働力不足に対応するため、希望する従業員を70歳まで継続して雇用する企業を財政支援する方針を固めました。雇用保険を活用し、1社当たり40万円ー200万円程度の助成金を支払うのが柱です。人事・給与制度を変更する負担が重い企業には、社会保険労務士などの専門家の派遣も検討します。2008年度の実施を目指しています。
日本企業では、これまで60歳定年が多かったため、公的年金の支給を開始する年齢を段階的に65歳に引き上げるのを踏まえて、政府は2006年に改正高齢者雇用安定法を施行しました。この法律では企業に段階的に定年年齢の引き上げを求め、2013年には65歳にするよう義務付けています。70歳までに継続雇用には強制力はありませんが、現在は2割程度にとどまる65歳以上の就業率を高めるため助成金制度を設けることにしました。

(日経新聞 8/24)
企業年金積立金への課税 完全撤廃を要望
厚生労働省は2008年度の税制改正で、企業年金の積立金に課税される特別法人税を廃止するよう財務省に要望します。
課税は株価が低迷した1999年度から凍結されていますが、08年3月末で期限が切れます。完全に撤廃することで企業年金の資金運用を支える考えですが、財務省は慎重な姿勢を示しています。
雇用情勢改善 06年厚労省調査
厚生労働省が22日発表した2006年の雇用動向調査によると、離職して1年以内に再就職した「転職入職者」のうち、「パートから正社員」となった人が9.4%と前年より0.8ポイント上昇しました。「正社員からパート」は横ばいの8.9%で逆転しました。
また、転職後に賃金が上がった人は34.0%で2.5ポイント上昇しています。雇用情勢の改善を反映したかたちとなっています。

(日経新聞 8/23)
国民年金未納 4年ぶり増加
社会保険庁は2006年度の国民年金保険料の納付率が前年度比0.8ポイント低い66.3%になったことで、09年度以降「納付率80%」との目標値を再検討します。納付率は03年度から徐々に回復していましたが、相次ぐ社保庁の不祥事が響き4年ぶりに低下しました。

(日経新聞 8/11)
育児支援を拡充 大和証券グループ
大和証券グループ本社は社員を対象に育児支援の制度充実を打ち出しました。子供が小さい社員の残業を免除する期間や、保育施設の費用を補助する期間を延長するのが柱です。女性の就労環境の改善に取り組んで、社員の活力を引き出したいとしています。

(日経新聞 8/11)
退職金課税を強化 政府税調会長検討表明
政府税制調査会(首相の諮問機関)の香西会長は8日記者会見し、秋以降の税制改革論議で、退職金や年金への課税強化を検討する考えを示しました。少子高齢化で現役世代1人あたりの税や社会保険料負担が重くなるのを踏まえ、世代間の公平に配慮する必要があると判断しました。
退職金への課税は勤続年数が長いほど課税所得から差し引ける控除の額が大きくなり、税負担が軽くなる仕組みです。香西会長は「終身雇用を前提にしているように思える」と述べ、課税強化とともに、雇用流動化などに合わせて中立的な税制に改める必要性を強調しました。
公的年金への課税を軽減する公的年金控除も縮小する方向で見直し、高齢者にも一定の負担増を求める考えを示しました。

(日経新聞 8/9)
最低賃金上げ目安14円
最低賃金を引き上げる目安を決める中央最低賃金審議会の「目安に関する小委員会」が7日から8日早朝にかけて開かれ、全国平均で時給を14円引き上げるとの目安を決めました。現行制度で最高の引き上げ幅ですが、厚生労働省が提案していた引き上げ幅(13〜34円)の下限に近い水準で決着しました。

(日経新聞 8/8)
「転職したい」新入社員急増
今年4月に入社しながら、早くも転職を希望する新社会人が増えています。人材紹介最大手のリクルートエージェントには6月半ば時点で前年同期の2倍にあたる170人の新社会人が転職希望を登録しました。他の紹介会社でも前年を上回る多数の希望者が集まっています。企業が大量の新卒採用を薦めた結果、人材と職場のミスマッチが増えたとの指摘が多いですが、大学などには若者の移り気の早さを不安視する声も強まっています。
厚生労働省の調査では入社3年以内に退職する大卒者の比率は1990年代前半頃まで20%台で推移しましたが、直近の2003年卒では35.7% となっています。最近の転職希望者の増加を見る限り、若者の「早期転職」は一段と増えそうな状況です。

(日経新聞 8/3)
最低賃金引き上げの目安 15円前後で調整
厚生労働省は1日、最低賃金を引き上げる目安について時給15円前後で調整する方針を固めました。厚労省は当初、30円前後の高い引き上げを視野に入れていましたが、地方や中小企業の経営悪化を懸念する経営側委員の声に配慮し、引き上げ幅を最低幅に抑えます。
最低賃金はまず中央の審議会で目安を決め、それから各都道府県で労使代表が参加する審議会を開き、目安や地域経済の実情に配慮しながら各都道府県の最低賃金を決めます。
例年とは異なり今回の15円前後の引き上げ目安は「引き上げの最低限」として示します。

(日経新聞 8/2)
最低賃金上げ論議 主張に隔たり、難航も
政府は31日に中央最低賃金審議会(厚生労働大臣の諮問機関)の「目安に関する小委員会」を開き、各都道府県に提示する最低賃金引き上げの目安を議論します。8月3日の審議会で決定する予定でしたが、参院選で大幅引き上げを掲げた民主党が躍進したことで労働側が勢いづいていて、難航は必至の情勢です。
一方で、継続審議中の最低賃金改正法案は生活保護と最低賃金の逆転現象の解消を目指していますが、引き上げ幅は示していません。ただ、与野党とも「現在の最低賃金の水準は低く大幅に上げる必要がある」という認識でほぼ共通しており、来年以降の最低賃金決定に影響を与えそうです。

(日経新聞 7/31)
年金記録照会 企業が苦慮
社会保険庁の公的年金保険料の納付記録漏れ問題で、企業が対応に苦慮しています。現行制度では、各従業員から委任状をもらわない限り、社会保険事務所に記録照会などができないからです。企業の間では委任状なしで代理申請ができる制度を求める声が出ています。

(日経新聞 7/27)
ジョブカード 中小企業に参加呼びかけ
政府のジョブカード構想委員会は24日、制度の基本計画を盛り込んだ中間報告を発表しました。「ジョブカード」はフリーターや子育てを終えた女性らの求職活動を支援するため、職業訓練を受けた履歴や職業能力をカードに記録する仕組みです。記者会見した森下洋一委員長は、「人口減少下で経済成長を維持するには人材への投資が大変重要。(職業訓練への参加企業は)圧倒的に中小企業が多くなる」と述べて、中小企業への参加を広く呼びかける考えを明らかにしました。中小企業では人手不足が深刻なところが多く、制度を通じて円滑な人材の橋渡しをめざします。

(日経新聞 7/25)
「ジョブカード」来年度導入へ
政府は、フリーターなどの求職活動を支援するため、職業訓練の履修状況や職歴を記録する「ジョブカード」を2008年度に創設する方針を固めました。職を探す人が求職前に企業で職業訓練を受けてその評価結果をカードに記載してもらい、その後の求職活動が円滑に進むようにします。フリーター、子育てを終えた女性、母子家庭の母親、新卒者が定職に就きやすくするのが狙いです。
ジョブカードとは、求職者の職歴、資格、職業訓練を受けた履歴、職業能力の程度などを文書で記したファイルの総称です。形式的な履歴書とは違い、求職者がどんな訓練を受け、どんな職業能力を持っているのかを具体的に示すのが特徴です。

(日経新聞 7/24)
年齢限定の求人を認める方向で検討
厚生労働省は企業が年齢層を限定して採用活動ができるよう、採用時の年齢差別を禁止する改正雇用対策法(10月に施行予定)に例外規定を設ける方向で検討に入りました。「就職氷河期」にフリーターになった30代の働き手などの正社員化を促す狙いがあります。ただ、年齢差別の禁止を義務づける法律に「抜け道」を用意することには批判も出そうです。

(日経新聞 
7/21
派遣社員に交通費
人材サービス大手のパソナは20日、派遣社員に対し交通費の支給を始めたと発表しました。大都市周辺で1ヶ月以上継続して働いている人が対象で、下限は月額3000円です。派遣先企業に任意で交通費全額の上乗せを要求し、実際の企業側の支給が3000円に満たない場合は不足分をパソナが負担します。人手確保が難しい地域で派遣社員を囲い込む狙いです。給与と別に交通費を支給する取り組みは派遣業界大手で初めてです。
景気回復を背景に企業が人的投資を積極化するなか、人材派遣会社もスタッフの確保が難しくなっています。特に求人案件の多い大都市周辺では競争が激しく、パソナは交通費支給で待遇の良さを強調し、ライバルとの差別化を図ります。
人材派遣業界では交通費を個別に支払う習慣はありませんでした。業界団体の日本人材派遣協会は「ほかの大手も対応せざるを得ない」とみています。

(日経新聞 7/21)
外食大手 パート・バイトの定着競う
外食大手はパート、アルバイトの定着率向上に取り組んでいます。すかいらーくは給料日前に給与を受け取れる「前給」制度を8月から主力チェーンで採用します。長崎ちゃんぽん大手のリンガーハットは時給引き上げや賞品がもらえる表彰制度を導入しました。研修制度の充実など技能向上の機会を増やす企業もあります。外食は他の産業以上に採用に苦労していますので、人材の引き留めによって人手を確保する狙いです。
すかいらーくによると、前給を利用するパート従業員は利用しない人と比べ離職率が5分の1程度で、急な旅行や冠婚葬祭で現金が必要となる学生や主婦層の定着に有効とみています。
リンガーハットは、各店で接客サービスなどの基準を定めて従業員にポイントを与え、一定ポイントごとにマグカップや缶飲料の冷却器などの賞品を贈るほか、時給を30ー50円上乗せしています。
吉野野ディー・アンド・シーは採用後2週間のアルバイト見習い期間を経て本契約する際、集合研修もするようにしました。経験の浅いアルバイトは仕事への不安で辞めてしまう例が目立つため、研修を拡充しました。新制度導入などにより、半年後の定着率が7ポイント上昇したそうです。

(日経新聞 7/21)
中小・零細企業 4割が賃上げ
厚生労働省は20日、中央最低賃金審議会の下部組織である「目安に関する小委員会」の初会合を開き、中小・零細企業の2007年の賃金改定状況の調査結果をを報告しました。これによりますと、今年1ー6月に賃上げした事業所は全体の39.3%で、前年の調査より2.8ポイント増えました。調査は常用労働者が30人未満の企業のうち4000の事業所を対象に実施しました。

(日経新聞 7/21)
日本版401k 運用放棄7割増
確定拠出年金(日本版401k)制度で資金を運用しながら転職などで手続きを忘れ、「運用放棄」と見なされている人が2006年度に8万638人いることがわかりました。前年度より7割程度増えています。
401
Kは転職の際一定の手続きをすれば転職先にそれまでの運用成果を持ち運ぶことができますが、手続きを忘れる人が多いのは、持ち運べる制度であることを理解していない人が多いためだと思われます。手続きを忘れても受給権は失われませんが、運用益は得られず、さらに手数料が月50円引かれるためその分元本が目減りすることとなります。
公的年金の記録漏れが問題となる中で、制度の運営がうまくいかないもう一つの年金問題といえそうです。

(日経新聞 7/16)
日本の高齢化率 世界最高
総務省は10日、2005年の日本の高齢化率(65歳以上が人口に占める比率)は20.1%で、人口3000万人以上の世界37カ国の中で最も高かったと発表しました。2000年調査ではイタリアに次ぐ2位でしたが、日本の高齢化が急速に進んでいることを改めて裏付けました。

(日経新聞 
7/11
日本版401K 個人拠出の解禁提言
厚生労働省の企業年金研究会は10日、確定拠出年金(日本版401K)の規制緩和を求める報告書をまとめました。
企業が導入した401
Kについて、企業にしか認めていない掛け金拠出を会社員にも解禁することなどを提言しました。
会社員の老後の所得保障を充実し、投資意欲を高めるのが狙いです。

(日経新聞 
7/11
保険料未納企業の従業員に対する厚生年金支給特例法提出へ
厚生労働省は、払ったはずの厚生年金保険料が企業の払い忘れや横領で「未納」となっている人にも年金を支給できるようにする特例法案を秋の臨時国会に提出する方針を固めました。
保険料を納めなかった企業から2年の時効を超えて徴収できるようにし、年金支給の原資を確保します。
倒産などで企業がすでに存在しない場合は旧取締役から徴収できるようにし、悪質な未納企業の責任追及も徹底します。

(日経新聞 
7/11
残業減らし効率化推進
大手企業がホワイトカラーを中心に社員の時間外労働削減の取り組みを強化しています。「近鉄エクスプレス」は作業ごとに標準時間を設定して、社員の働き方の工夫を促しています。「キャノン」や「野村総合研究所」など残業を届け出制にする企業も増加しています。
働き方を見直すことで、優秀な人材の確保・定着につなげるねらいです。

(日経新聞 
7/6
阪急系ホテル 従業員の年金・健保未加入
阪急阪神ホールディングスの子会社で全国に42ホテルを展開する「阪急ホテルマネジメント」で、一定期間、継続的に雇った臨時のウエーターやウエートレスなど「配膳(はいぜん)人」を、厚生年金や健康保険に加入させていなかったことがわかりました。
同社は大阪社会保険事務局の調査を受け、改善を検討しています。
厚生年金保険法や健康保険法では、雇用主は2カ月以上常勤している労働者に年金などの社会保険へ加入させる義務があります。1日契約の臨時の従業員であっても、1カ月間で正社員の所定労働時間の4分の3以上勤務すれば常勤とみなされ、雇用主は加入義務を負います。
大阪社会保険事務局は従業員からの訴えを受けて、勤務実態を調査。配膳人が常勤だったことを確認したうえで、同社に改善を指導する方針です。

asahi.com 7/4
残業代支払い逃れ 多くの社員を「店長に」
紳士服販売大手の「コナカ」が、多くの社員を残業代の支払い対象にならない管理・監督者(店長)にし、事実上残業代支払いを免れていたとして、横浜西労働基準監督署が是正指導していたことが分かりました。
同労基署は
(1)店長が店舗所属の社員の約4割と多い
(2)店長に始業・終業時刻に関する実質的な自由裁量が許されていない
(3)パート採用の権限が委任されていない
(4)年収で店長に次ぐ主任の一部に逆転現象がある
などの問題点を指摘。「総合的に判断して全店舗の店長を管理・監督者と取り扱うことには疑義がある」と結論付けました。
 コナカは今年3月、従業員への残業代など未払い賃金約9億円については支払うと発表しましたが、店長については特別賞与という形で支払い、残業代は認めていませんでした。このため、全国一般東京東部労組コナカ支部が「普通の社員を管理・監督者として扱うことで、残業時間の規制や残業代支払いを免れているのは労働基準法違反に当たるとして、同労基署に申告していたものです。

(毎日新聞 7/4)
パート待遇改善加速
流通業やサービス業を中心にパート労働者の待遇を引き上げる動きが活発になってきました。大手生活雑貨専門店の「ロフト」は賃金と契約期間の両方で正社員とパート社員の区別をなくす仕組みを20083月に導入予定。給食・カラオケ大手の「シダックス」も同じく来年3月末までに給食作りを担っているパート500人を正社員にする予定です。すでに「ユニクロ」「東急ストア」などもパート社員の正社員化の取り組みを発表していて、人材確保と競争力強化に向け各社は対応を急いでいます。これは20084月に施行される改正パートタイム労働法の先取りとも言えるでしょう。

(日経新聞 7/4
請負工事の大工の労災支給認めず
628日、最高裁第一小法廷で、建設会社の請負工事中けがをしたいわゆる「一人親方」の大工の労災を不支給とした労働基準監督署長の処分について争われた訴訟の上告審判決で、「仕事を請け負い、工事の完成に対して報酬を得る大工は労災保険法上の労働者ではない」とし、大工側の上告を棄却しました。
日本版401k 企業型も本人拠出解禁の方針 (厚労省)
厚生労働省の「企業年金研究会」が、26日、確定拠出年金の企業型についても本人拠出を認める方針を明らかにしました。今後、研究会が報告書を取りまとめ法改正が検討されます。
与党・労働関連3法案の今国会成立を断念
27日、自民、公明両党の幹事長、国会対策委員長が会談し、今国会に提出されている労働関連3法案(労働基準法、労働契約法、最低賃金法)の成立を断念、継続審議とし、秋の臨時国会での成立を目指すことを確認しました。