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障害年金不支給 社保庁側が敗訴 判断見直し迫る内容
両方の股関節に人工関節を入れた岡山県の主婦が、国民年金障害基礎年金の不支給処分を不服として処分取り消しを求めた訴訟で、東京地裁(定塚誠裁判長)は31日、処分を取り消す判決を言い渡しました。支給基準を画一的にとらえて支給しなかった社会保険庁に対し、生活実態に見合う判断を迫る内容で、同種のケースにも影響する可能性があります。
 判決によると、主婦は両変形性股関節症と診断され、03年4月までに両方の股関節に人工関節を入れる手術を受けました。
 足に人工関節を入れた人の場合、片足の三つの関節のうち二つ以上に障害があると年約80万円の年金を受けられます。しかし、主婦の場合は現在も補助用具なしで座ったり階段の上り下りをしたりすることができない状態にもかかわらず、片足に1カ所だったため、支給の対象となりませんでした。
 判決は片足、両足といった基準を画一的にとらえず、「立ち上がる」「階段を上る」などの日常動作の不自由さで見て、主婦の障害を「両足機能に相当程度の障害を残すもの」と判断。不支給処分を取り消しました。
 社保庁は「内容を詳細に検討して控訴するか決めたい」としています。

asahi.com  9/1